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事業創出プログラム事例紹介⑤_株式会社K’sRing

こんにちは。BusinessCreationDrive部門の岸川です。

みなさまはマッチングアプリを使ったことはありますでしょうか。
マッチングアプリと聞いて多くの方はPairsやTinderなどの男女の恋愛系のマッチングアプリを思い浮かべるのではないでしょうか。今回はそんな恋愛マッチングアプリの中でも新しい挑戦をしようとしているK’sRingさんの事業立ち上げについてご紹介させて頂きます。

私たちが最初に行ったこと

私たちは K’s Ringさんの「LGBT向けのマッチングアプリを作りたい」という想いを事業化するために、ビジネスモデルの検討を行いました。担当の私はプライベート含めてLGBT方々と関わったことがなく、ニーズの把握が難しかったです(ニーズを把握し、お客さんを具体的にイメージするところからビジネスモデルの検討は始まります)
調査した結果、既存の恋愛系マッチングアプリでは性的マイノリティーに対する考慮がされていないため、LGBTの方が期待して利用するけれどマッチングにつながるにはいくつものハードルがあるのが実情でした。
K’s Ringの代表であり、本サービスの発起人の掛田社長と構想を固める中で、LGBTが主役の恋愛アプリを作ることで「既存サービスの男女の括りに縛られる」ということを無くし、自由な恋愛の場を提供する」という想いに行き着きました。

私たちはその想いを実現すべく、まずは低コスト・最速のスピードでサービスの検証を行っていくことを提案しました。例えばアプリを開発する場合、最安で300万円からの見積もりになります。ビジネスモデルの検証が十分に行われていない状況でリッチなアプリを作り、万が一、市場に受け入れられない場合、会社としてダメージが大きくなってしまいます。

 

そこで私たちが提案したのは、ランディングページで集客し(https://lien.fit/)、Googleフォームでプロフィールを入力し完全手動でマッチングを行わせることでした。これはMVP(MinimumViableProduct:実用最小限の製品)という考え方で、最初のテストマーケティングのタイミングでは最小限の投資でニーズの調査からオペレーションとして回るかの検証まで行うことが出来ます。今回の場合も検証にかかった費用としては約8万円となります。

実際に検証してみてどうだったか

ランディングページを作成し、Facebookで広告を回すことで、

  1. どれくらいの流入が見込めるか?
  2. 流入した後のマッチング率はどうか?

を検証しました。

実際に運用してみて出た結論として、

  1. 2〜3000円の広告費用に対し1名の集客のため、広告の集客だけでビジネスを成り立たせることには限界がある
  2. LGBTをターゲットとすると、嗜好が多く存在しマッチングすることが困難である

特に2のマッチングの難しさは顕著に出ました。集客数が20人を超えても、対象者の嗜好がレズ・ゲイ・バイセクシャル・トランスジェンダー・その他と多く存在し、通常の男女のマッチングに比べ条件が合わないことがほとんどでした。
その他、住んでいる地域 / 対象年齢 / 好きなタイプなどの条件を加味すると、ユーザー全員に満足してもらうサービスをつくることは困難だと判断し、ニーズの絞り込みが必須だという結論になりました。

ブラッシュアップとテストの繰り返し

LGBT向けのマッチングアプリのテストマーケティングの結果を受け、ターゲットを絞る方向に舵をきりました。

検証1 レズに特化したマッチングアプリ(https://lien.fit/lesbian)


検証2 ゲイに特化したマッチングアプリ(https://lien.fit/gay

こちらも前回同様、ランディングページを作成しFacebookで広告を回すことで、

  1. ターゲットとして「レズ」と「ゲイ」はどちらが集客しやすいか
  2. 流入した後のマッチング率はどうか?

を検証しました。

実際に運用してみて出た結論として、
集客のしやすさを比較した際、「ゲイ>レズ」である。
※1万4000円の費用でゲイは31件の流入、レズは13件。
ターゲットを絞ったことにより、少数ではあるがマッチングが実現できたため、サービスとして成り立つ可能性がある。
※希望地域、タイプでマッチングしなかったことが多かったため、母集団が増えれば十分サービスとして成り立つ。

広告を出稿する際、ゲイの母数が多いためアプローチが容易であることが、広告運用してみて顕著に現れました。小さな改善、ターゲット変更を繰り返す中で、ゲイをターゲットとしてサービス展開することを決定しました。ただ、ゲイ向けのマッチングアプリに関しては既存の人気アプリが存在し、独自の提供価値を並行して見つけていく必要がございます。

 

試行錯誤の結果、たどり着いた答え

掛田社長と二人三脚で事業モデルの検討を行った結果、現在は「ゲイ向けのギャラ飲みマッチングアプリ」というコンセプトで、事業計画をつくることにしています。今までにないサービスのため、ユーザーの行動特性をしっかり把握する必要があります。そのため、サービス設計を行った上でグループインタビューを行い、「本当に求められるサービスは何か」を試行錯誤している最中です。検証を繰り返した結果、現在の結論に至りましたが、すべてこれからのサービス設計の判断材料になると考えています。

今回は「ギャラ飲みマッチングアプリ」サービスの詳しい内容は割愛いたしますが、事業は現在進行中です。あらためてサービスについてこちらで報告するので、チェックしてみてください。